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2019.08.19 Monday

全ての人にとって家でのものづくりは生きること

 
先日図書館で偶然借りてきた本。
私が日ごろ感じ、思っていたことが
あまりに的確に明言されているので
少し長いですがその本の序論の一部を転載させてもらいますね。

(以下転載)
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生産者として、あるいは消費者としての役割分担が進んだせいで、
現在、わたしたちは必要なもののほぼすべてを専門家に
委ねるようになった
ー食品は食品産業、健康は医療の専門家、
娯楽はハリウッド映画やマスコミ、メンタルヘルスはセラピストと製薬会社、
自然保護は環境保護活動家、政治活動は政治家、といった具合だ。
じきに、
自分で自分のために何かをしているのを想像することさえ難しくなるだろう。
「生計を立てるために」することを除けば。
それ以外のことについては、自分たちにその技術はないとか
自分よりうまくできる人がいると、私たちは感じている。
こうなるともうどんなことでも、専門家か専門機関か
生産業者に頼るしかなさそうに思えてくる。
当然ながら、このような無力感は、
あらゆることを代行しようとする企業にとっては好都合だ。

(中略)

豚の肩肉を切ることは、
それが大きな哺乳類の肩の筋肉であり、
本来の目的は、わたしの腹を満たすことではなかった
ということをありありと思い起こさせる。
(中略)
野菜を育てるということは、自然の豊かさと、
太陽の光がおいしいものに変わる奇跡を思い出させてくれる。

こうした植物や動物を扱い、
一部ではあっても食べ物の生産と準備に関われば、
スーパーマーケットと「家庭料理の代行者」が見えにくくした
多くのつながりが、ふたたび見えるようになる。
それは責任を取り戻すことでもあり、
少なくとも、口先だけの意見を減らすことにつながる。

(中略)


環境の危機が人格の危機であるならば、遅かれ早かれ、
個々人のレベルで環境問題に取り組む必要がある。
ーすなわち、家で、庭で、キッチンで、心の中で。

このように考え始めると、何でもないキッチンの空間が
輝かしい光を帯びているように思えてくる。
キッチンが、まるでわたしたちが考えていたよりずっと、
重要なものになってくるのだ。


(中略)

そう、大半の人が料理をしなくてもよくなった世界であえて料理をするのは、
専門化、暮らしの完全な合理化、
そして隙あらば入り込もうとする商業的動機に対する、
異議申し立てに一票を投じることなのだ。
さらに言えば、暇を見つけて料理を楽しむことは、
わたしたちが起きている時間すべてを
消費させる機会とみなす企業に(眠っている時間も、
企業にしてみれば、睡眠導入剤を消費させる機会となる)、
決別を宣言し、依存体質から脱却することなのである。
ここでいう依存体質とは、家庭での生産活動をほかの誰かにまかせ、
余った時間を消費にあてることだ。
企業はそれを「家事から解放されて自由になる」ことだと言ってきた。

料理は、植物と動物を変えるだけではない。
それは、わたしたちをただの消費者から生産者へと変えるのである。

(中略)

自分の中で、消費者より生産者の比重を増やしていこう。
生活に必要なものを自分で作ることを習慣にしていけば、
自立心と自由が増し、どこか遠くにある企業への依存が減っていく。
必要なものを得ようとする際には、お金だけでなく自分の力を使おう。
自分が食べるものへの責任を担うようになれば、
流れはわたしたち自身と社会へ戻りはじめる。
これは、近年芽吹いてきた、地域の食経済を再建しようという動きが
第一に訴えることであり、
その動きが実を結ぶかどうかは、わたしたちが食べるものについて
より深く考え、努力するかどうかにかかっているのだ。
毎日でなくでも、毎食でなくでも、
ーしかし今よりは多く、できるときはいつでも。
料理は、現代の暮らしでは希少になった機会、
ー自分の力で働き、食を提供することで人を支え、
自分も支えらえるという稀な機会ーをもたらす。
これが「生活する」ということでなければ、何がそうなのだろう。


「人間は料理をする」上 火と水   マイケル・ポーラン著

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こう考えている人はおそらく私の周りにも多く、
以前おぼえがきにも書きましたが、気づいている人はもう
「生計を立てるために」という理由でしていた事を辞め、依存性が高い生活から離れ、
自らからの手で生み出す暮らしに切り替えて行っています。

私もだいぶん前よりそう考えて
ようやく現在、具体的にその準備をしています。
お話しできる時が来たらそれについてもまたおぼえがきさせて下さい。


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