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2019.05.23 Thursday

注文の多い料理店 序 〜点滴堂企画展より



写真は金彩焼成前の状態。


初めて読んだのはだいぶん昔だけれど
大人になって読み返してから私の心をとらえている「注文の多い料理店」の序文。

森や海を歩いていると
自分の細胞一つ一つが
かつて森や海だったことを思い出し、
溶け出すようにして震えながら元に還ってゆくような気になることがあります。

たぶん
自然の中で賢治も同じことを感じ取っていた人だと直感しています。
ほんらい賢治が一番伝えたかったのはこの「序」のような気がいたします。

この「序」から私らしい「山猫軒」の作品が生まれてくるのを感じます。
いつも私の深層に迫るような展示テーマを
(図らずも)
提示してくださる点滴堂さんに感謝します。

**


注文の多い料理店 序


 わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、
きれいにすきとほつた風をたべ、
桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。

 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、
いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、
かはつてゐるのをたびたび見ました。

 わたくしは、さういふきれいなたべものやきものをすきです。
 これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、
虹や月あかりからもらつてきたのです。

 ほんたうに、かしはばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかつたり、
十一月の山の風のなかに、ふるへながら立つたりしますと、
もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。
ほんたうにもう、どうしてもこんなことがあるやうでしかたないといふことを、
わたくしはそのとほり書いたまでです。

 ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでせうし、
ただそれつきりのところもあるでせうが、
わたくしには、そのみわけがよくつきません。
なんのことだか、わけのわからないところもあるでせうが、
そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。

 けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、
おしまひ、あなたのすきとほつたほんたうのたべものになることを、
どんなにねがふかわかりません。

大正十二年十二月二十日 宮沢賢治

**

企画展 『山猫軒』
 5月29日(水)-6月9日(日)
 12:30 - 21:00 月曜・火曜定休

会場 点滴堂
    東京都武蔵野市中町1丁目10 2階
    電話 090−6796-5281
 アクセス 三鷹駅北口より徒歩5分



現在開催中の『猫語の教科書 lesson.2』5月15日(水)-26日(日)
に引き続きまして参加させていただきます。

待ちに待った点滴堂さんでの賢治テーマの企画展。
会場へお運びいただけましたら幸いです。


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