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2017.12.22 Friday

赤い椅子

 
昨日、くるみギャラリーさんで在廊されていた作家さんたちとお話をしていて思い出してしまった。

私が初めてスペインのお世話になる陶芸工房を訪れた時、
後々までお世話になりっぱなしだった陶工さんの一人、アンドレが
絵付けの机に準備された古びた赤い椅子の座面をぽんぽんと手で叩きながら
『ほら、これがMAJOの椅子だよ。座布団もちゃんとあるからね。』と言いました。

ロクロ職人のラファは、口数少ない人だったけれど
ロクロ仕事の合間合間に、粘土でゴリラやキリンなどちょこちょこと作っては
私が座っている絵付けの机の前に並べてくれました。
『僕が形を作ったから、MAJOはこれに好きな色に塗りな。』と。
私が動物が好きだという事を、私の絵付けの作品から汲み取ってくれての事でしょう。
私の机の前が日に日にラファが作った粘土の動物たちで埋まっていくのを
工房の親方は苦笑しながら黙って見ていたようです。
この動物たちのいくつかは日本へ持ち帰り、いま私の仕事場の机の前にあの時のように置いてあります。

親方は、ああしなさいこうしなさいとは一切言わない人で、
『まず自分が何をやりたいのか、何を作りたいのかを考えなさい。』と
私を自由にしてくれました。


自分の居場所があるという安心感
自分が自分らしくいられる安心感
そしてそれがそのまま誰かの日常の景色の一部になれるという安心感。

なんて大きくてあたたかくて優しい日々。

優しい人たちにまもられ、そして育てられて
私はまるでおとぎ話のようにスペインの工房で過ごしていたのを思い出します。

みんなとの交流は今でも変わりなく続き、
あれからもう13年も経つとは思えず、おとぎ話は現在も進行形。

ものごとが本質に触れた時、
変わりなく今につながり、そうして未来に広がっていく。
スペインの陶工さんたちは、そういった人生においてかけがえのないことを与えてくれました。

全てご縁と自然体のなせる業。感謝ばかり。


すべてはあの古びた赤い椅子から始まったような気がしています。



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