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2017.04.09 Sunday

舞台「細雪」その2

 
明治座公演の「細雪」のこと、
もう少し書かせてください。

ロングランで再演を繰り返されていたことは
ずいぶん前から知っていたのだけれど、
観に行ったのは今回(もう先月のお話ですが)初めてでした。

普段私が好んで観に行く舞台ではお目にかからない役者さんも
主要人物として出演されていて、
とにかくキャスティングが秀逸!
皆さん役柄そのもので、その役が本当に息づいて今も生きていると感じます。

特筆すべきは水野真紀さん。
昔テレビで少しお見掛けしたくらいで
ほとんどこの方の演技を知らなかったのですが、
こんなにうまいひとだったのか。。。と。
本当に素晴らしい舞台女優になられていたのですね。
次女の幸子の、ひとりの大人の女性として、姉として、妻として、
そして長女の前では妹としての、
ああ、こういう人なんだ、この人はこういう人なんだ、と
幸子の立ち振る舞いに人生を感じ、生き生きとしたものがありました。
舞台での彼女の声の出し方もすごくいいなあと思いました。

長女の鶴子役は賀来千香子さん。
元来おおらかさのある人なのでしょうが、
古い格式ある船場商人の家柄という背負っているものが大きすぎる故に、
固くなになってしまって、それを解く事ができないでいる怖いお姉ちゃん。
大黒柱が折れてはいけない。
だからこその強さと、ある意味での鈍さ。
賀来さんの特徴のある声質が、
この鶴子という性質に非常に合っていると感じました。
声質が持つ個性、結構大事だなと思います。

三女の雪子役は紫吹淳さん。
彼女の舞台は宝塚時代から観ていたのですが、
細部に渡って作りこんだ彼女の役作りを楽しみに今回観劇したのですが
果たして期待はまったくもって裏切られることなく、
大人しいだけでないその深い奥行きを感じる個性を雪子に感じました。
もしかしたら、雪子の本質こそ芸術なのかもしれない。。
末っ子の妙子が、
自らの気持ちに素直に、
才能を開花させるべく芸術の道を選んでゆくのですが、
一見、それとは相反するような気質と思われそうな雪子。
けれど雪子が、妙子の最高の理解者であったように、
この二人の妹の魂はとてもよく似ているように感じます。
妙子はそれが表面に表れて輝いており、
雪子はそれが内面深くで輝いている。
内面に輝きをもつ雪子が、もしかしたらこの四姉妹の中で
もっとも強く、賢い戦士であり、本来の意味で純粋なのかもしれません。
決して多くないセリフでその複雑な内面のすべてを伝えて来た
紫吹淳さんの雪子。
セリフらしいセリフはなくとも、
雪子の思いが、客席の反応で、ちゃんと伝わっているとわかるのです。
非常に個性的で素敵な雪子でした。

そして末っ子の妙子役の壮一帆さん。
私はお名前を聞いたことがあるくらいで、
初めてこの方のお芝居を拝見しました。
妙子の、無邪気さと、はつらつとした気質、
姉たちのように家の格式にも重責にも触れず、
縛られることを厭い、素直に自由を求める心をのびのび演じられていました。
姉たちとは「時代が違う」というのをその存在で感じさせます。
衣装も洋装が多く、妙子が出てくるとぱあっと陽の風が吹く感じ。

衣装と言えば劇中で、
四姉妹の着物を女中たちが虫干しする場面があるのですが、
舞台いっぱいに広げて陽光にさらされた豪華絢爛な数々の着物に、
客席からどよめきが起きていました。
華やかで晴れ晴れしく、
何かこういう、ちゃちでない、ほんものの豪華絢爛さ。
こういうハレのものが観られるのも舞台の醍醐味。
いろいろな面において、本当に期待を裏切らない舞台作品です^-^

細部に於いてまで大満足の観劇でしたが、
惜しむらくは、やはり音楽を使うシーンが生演奏ではないという事。
とくにラストの満開の桜の幻想的な場面は、
生の楽器演奏だったらどんなに良かったか、、と思えます。
非常に美しい場面だっただけにそれが唯一残念です。

歌舞伎などでは、たとえ芝居中心の脚本でも、
音の入る場面では必ずやはり生演奏なので、
なんとか実現できないものかと本当に「細雪」が素晴らしい舞台だったので、
つい欲張りにそんな風に感じてしまいました。

これだけ長く続く舞台にはやはりそれなりの力と
人に訴えるメッセージがあるのだなあと思います。

素晴らしい舞台を観ることができると、
しばらくはその世界へ行こうと思えばいつでも行けるような気になっていられるのが良いなあと思います。

今日は雨ですが、すこし仕事の手を休めて満開の桜、、
散る前に見に行きたいなあと思います。



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