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2018.05.17 Thursday

メスキータ

 
スペインの友人のお兄さんが、数ケ月にわたる南米横断の大冒険を終えて、
ホームであるイビザ島に戻ってきたというお話を知ったのは少し前の事。

昨日はその友人とお兄さんが、故郷のコルドバのメスキータに行ってきたよ、と写真を送ってくれました。
なぜなら私がメスキータが大好きだから、、久々に見るメスキータの姿、嬉しかった。

もう30年近く前、初めて訪れたスペインを約ひと月のバックパック旅行した時に
一番好きな場所だったのがこのメスキータでした。
灼熱の中を歩き続け、ようやくここに辿り着いたとき
ひんやりと涼しくて、久しぶりにまともな呼吸ができた、と感じたのを思い出します。
命にかかわるような灼熱の日差しから守ってくれるオアシスのような建物でした。

スペイン在住時にもここにはよく訪れました。
偶然にもお世話になった窯元の町が
メスキータのあるコルドバの町までバスで30分ほどの距離だったのでした。
建物の中に入ると、修道女たちが歌う古い賛美歌がしずかに響き渡り
心の中にしんしんとその美しい音色が降り積もっていくようでした。


友人が送ってくれた写真のおすそわけです。










2018.04.29 Sunday

私の村の雲

 



スペインの友人が『あなたの村の雲だよ。』と写真を送ってくれました。

遠くて一番近い村。



2018.02.18 Sunday

アーモンドの花




スペインの友人が『アーモンドの花が咲いたよ』と
写真送ってくれましたので、ここに少しおすそ分けです。

桜の花に雰囲気が似ているので、スペイン在住の日本人にとって
アーモンドの花はどこか特別な花になっているようですね。

そして花の後、実がなるのですが、
私は初めてスペインでアーモンドの果肉を食べて以来すっかりそのとりこになりました*

アーモンドといえば、種の中身をたべるものですが、
果肉は、大きさも見た目も青梅に似ていて、
木からもいでフレッシュなところをその場で食べるのです。
がりがりとした果肉の中心には(果肉は果肉で野性的な癖になる植物の味)、
まだ種になる前のやわらかいゼリーのような仁があり、ここがビタミン豊富。
ちゅるるっと頂きます(*^-^*)

果肉が実る一時の時期に、
陶工房の職人さんたちがもいできて沢山くれたことを思い出します。





いま、日本の私の部屋の窓の外では梅が満開になりました。





2017.12.22 Friday

赤い椅子

 
昨日、くるみギャラリーさんで在廊されていた作家さんたちとお話をしていて思い出してしまった。

私が初めてスペインのお世話になる陶芸工房を訪れた時、
後々までお世話になりっぱなしだった陶工さんの一人、アンドレが
絵付けの机に準備された古びた赤い椅子の座面をぽんぽんと手で叩きながら
『ほら、これがMAJOの椅子だよ。座布団もちゃんとあるからね。』と言いました。

ロクロ職人のラファは、口数少ない人だったけれど
ロクロ仕事の合間合間に、粘土でゴリラやキリンなどちょこちょこと作っては
私が座っている絵付けの机の前に並べてくれました。
『僕が形を作ったから、MAJOはこれに好きな色に塗りな。』と。
私が動物が好きだという事を、私の絵付けの作品から汲み取ってくれての事でしょう。
私の机の前が日に日にラファが作った粘土の動物たちで埋まっていくのを
工房の親方は苦笑しながら黙って見ていたようです。
この動物たちのいくつかは日本へ持ち帰り、いま私の仕事場の机の前にあの時のように置いてあります。

親方は、ああしなさいこうしなさいとは一切言わない人で、
『まず自分が何をやりたいのか、何を作りたいのかを考えなさい。』と
私を自由にしてくれました。


自分の居場所があるという安心感
自分が自分らしくいられる安心感
そしてそれがそのまま誰かの日常の景色の一部になれるという安心感。

なんて大きくてあたたかくて優しい日々。

優しい人たちにまもられ、そして育てられて
私はまるでおとぎ話のようにスペインの工房で過ごしていたのを思い出します。

みんなとの交流は今でも変わりなく続き、
あれからもう13年も経つとは思えず、おとぎ話は現在も進行形。

ものごとが本質に触れた時、
変わりなく今につながり、そうして未来に広がっていく。
スペインの陶工さんたちは、そういった人生においてかけがえのないことを与えてくれました。

全てご縁と自然体のなせる業。感謝ばかり。


すべてはあの古びた赤い椅子から始まったような気がしています。



2017.09.28 Thursday

スペインから

 


スペインの窯元の方たちとのSNSコミュニティに参加しているのですが、
今回の「真昼の月と青い馬」に出している馬の作品がとても評判が良くて、
やはり馬文化圏ならではの反応かもしれないなあ。。と思っています。

今日は、私がスペインの窯元に住んでいた時の元市長さんから、
この馬の絵皿にとても素敵なご感想までいただきました。。
自分で日本語に訳すのは照れ臭いものがあるのと、
詩のように美しい韻を踏んだような文章でしたので
スペイン語でそのまま掲載させてもらいます。
(このような感性をお持ちの方が市長さんだなんて。なんて素敵な町なんだ*)

”La cerámica es preciosa.
Dominas todos los estilos,
tanto composiciones abstractas,
vanguardistas y muy atrevidas,
como estos estilos, más naturalistas y figurativos..”


スペインのみならずヨーロッパでまず馬といえば王室御用達のアンダルシアンホース。
私がご縁をいただいた窯元のあるアンダルシア地方は、
そのアンダルシアンホースの産地になります。
実際馬を持っておられる方も多いですし、
子供のころからみんな馬に乗れるように練習します。
お祭りのときに馬が登場するのはもちろんのこと、
普段歩いていても馬を目にすることが多い。

そんなお土地柄ですから、
海を隔てた遠い国の方々が、今回の日本のこの企画展の作品に
ご興味もっていただけたのはとても嬉しいこと。

私個人としては、「馬」と言うと、呪術的なものから、日常的なものまで
非常に多くの道を示唆してくれる存在だと感じています。


今回の自由帳ギャラリーでの新作たち、
ぜひお楽しみいただけましたらと思います*



企画展『真昼の月と青い馬』

9月27日(水)ー10月1日(日) 12:30〜19:00(最終日18:00)


参加作家

Ag planet
sin
青の羊
高橋千夏
キンノワ
MAJO

会場/自由帳ギャラリー 東京都杉並区高円寺北2-18-11

※高円寺駅 北口より徒歩4分







どうぞよろしくお願いいたします。
(今日の作品写真はキノコ皿。横から見るとキノコのような形をしていて、
振ると陶鈴の音が鳴ります。もちろん小皿として実用できます。)



2017.06.24 Saturday

芸術家はふつうの人。

 
スペインの陶芸家の友人が、私のことを芸術家だというので、
「私はふつうの人だよ」と答えたら、
「芸術家は、ふつうの人よ。」と返ってきた。

あ、なるほど。

日本ではわりとネガティブな場面で
「芸術家だよね〜」的に、使われることがままあるので、
自分の中でなにか差別用語のように感じてきていました。

芸術家はふつうの人よ、か。

いいことを聞いた。



2017.06.21 Wednesday

制作中




「He sufrido, no importa」Jorge Guillen

Cantar
Ayer Hoy Mañana
También mañana
Será preciso el llanto
De una voz
Resplandor del alba
¿Nueva luz Fantasma?
Gritaremos para que viva la esperanza

*

『ぼくは苦しんだ、たいしたことじゃない』 ホルヘ・ギジェン

唄うこと
昨日 今日 明日
そしてまた明日
必要な嘆きなんだろう
ひと声で
夜明けの強い光
幽霊の新しい光?
希望に生きるため ぼくたち叫ぼう





クリックで拡大します


◆企画展『Antonio D.L. 詩×MAJO 陶』
 6月30日(金)ー7月9日(日)  12:00〜19:00 火曜休

 最終日9日の15時〜16時半は、
 アントニオ氏をゲストに迎えてのギャラリートークあり
 (参加費2500円 タパス、ドリンク付)
※最終日の15時以降はギャラリートーク参加者のみご入場頂けます。
 参加お申込はくるみギャラリーまで。

 くるみギャラリー
 東京都国分寺市本町2-18-16
 TEL.042-312-2963
  メール kurumi@pg7.so-net.ne.jp

6月30日、7月1、5、7日の全日と、
9日の15−16時半「Dia de la charla お話し会」の時間帯に、
在廊しております。

お越しをお待ちしています。


***

 
昨日の太陽が透き通るようにきれいで、羽衣をまとった女神だなあと思った。
都内でも幻日がみられたようですね。

夏至の今日、
太陽は隠れ、風雨のおおはらい。
山に霧がかかって善き雨。

人も今日の太陽のようにこういう時はただ隠れていれば良い。
石造りの文化と異なり、
日本ではいつでも家を捨ててさっと逃げられるような暮らしが、
この国の自然に沿ってて一番良いみたい。

雨と風のつかさどるところは異なるのでしょうか。
強い風に家が揺れる。
耳の奥の鼓膜が揺れる。
何かを語りかけてくるように。

昨晩は九州で大きな地震があり、
そのたびに原発の再稼働は無し、と思わされる。
人の心にまことに知らしめるまでこれは続くのだろう。

動き出している。



2017.05.28 Sunday

ロメリアについて、


早速、聖歌隊のメンバーでもあるスペインの友人が詳しい答えを送ってくれました。



まずイマーヘン(彫像/上写真)は、
サン・イシドロと言う農業をつかさどる聖人で、
重要な農地を祝う儀式がこの日に行われるとの事。

人々は、この聖人のプロセッション(お神輿行列)と一緒に
町なかから農地のある郊外へと巡行するのですが、
この巡行のことを「ロメロ」と呼び、
それが行われる一連の物事(神事)を「ロメリア」というのだそう。

農家の人々の手によりサン・イシドロは
とくに農業が盛んな地方で奉られ祝われている、とのこと。

私がいた窯元の町には、陶芸のみならず
小麦畑があり、
オリーブ畑があり、
ブドウ畑があり、
ひまわり畑があり、
だからこそのロメリアの祝いなのでしょう。

今回詳しく教えてくれた友人に感謝のお返事をさきほど書きました。
特に地元に密着した歴史、文化、美術のことなら彼に聞けばわかる、
という友人がいてくれるのはありがたいことです。

昔は農耕馬。いまはトラクター↓





2017.05.27 Saturday

ロメリア


私が住んでいたスペインの田舎の町では、
春は、息つく暇がないくらいにお祭りが目白押しの季節です。

セマナ・サンタが過ぎて、
サンタ・クルス・デ・マージョも終わって、、
つい先日、ロメリアも終わりました。

今日、友人からロメリアの写真がおくられてきました。
今日の写真はすべてその友人が送ってくれたものです。





ロメリアのこの日は私のいた町では
民族衣装を身にまとって町の郊外の森でみんなで一日過ごすのです。
簡易テントを張って、お弁当持ちよって、
歌って踊って、食べて飲んでおしゃべりして、馬に乗ったり散策したり、
そうしてただただ楽しく一日を過ごします。





このおまつりの起源はなんだろう。
とにかくみんなで森に行って、
日没まで丸一日森で過ごすということが大事なようです。

以前この祭りのことを友人に聞いたことがあるけど、
ただ森で過ごすだけ、それだけさ、というような返事しか返ってこなくて(笑)
今回送られてきた写真をみても、聖人のイマーヘン(彫象)は来ているし、
何か昔の農具?みたいなものはあるし。。
ちょっと調べてみると収穫祭にも巡礼にも関係がありそうなのですが。。
起源を知りたい!

ちょっとスペインの友人にしつこく聞いてみます(笑)





2016.10.14 Friday

スペイン備忘録20 たくさんの『またね』

 
たくさんの『久しぶり!』をしたラ・ランブラ到着の時。
やはり帰国の時にはたくさんの『またね!』をしました。



いよいよ明日が帰国という前日。
オリーブ畑に今日の太陽がいつものように沈みます。



街の夏のお祭りフェリアも最後の晩。
花火大会があるというのでみんなで観に行きました。

会場には街の友人知人が勢揃い。
はからずも、にぎにぎしい花火の光と音の中で
またね!またね!と最後の挨拶とはなんともドラマチック!




花火大会の終わるころ、降り出した雨。
この雨は瑞兆。

この夜、今回の滞在期間3週間のうち初めての本格的な雨。
夜半に近くで落雷があったようで、空間をつんざく轟音に目覚める。
夜明けには金属の玉がぶつかり合い響きわたる様な、
カラコロリンというなんとも綺麗な雷鳴を聞きました。

そうして最後の夜が明け、日が昇る頃にはもういつもの陽気にもどっていました。



いつものように朝食の準備をして。。



いつもと違うのはなんだか空気がゆったりとしていること。
今回の滞在中はかなりのハードスケジュールで、
あまりに忙しすぎて今や記憶もぶっとんでいるような感じですが、
最後の日は、おそらく初めての、
ゆっくりと過ごす時間が持てたように思います。

街を散策し、心地よいカフェに入る。

「アンダルシアの庭」という名の公園をあるき、


文房具屋さんのウインドウに蹴ロクロが飾ってあるのはこの街くらいでしょうか。


優しい店主のいるカフェ「サン・ラファエル」もまたね。


それから友人宅におよばれしてお手製のお昼ご飯をごちそうになり。。

そして最後に今回ずっと泊まらせてもらっていたお家へ荷物を取りにもどります。


ここに着いた初日に満開だったねむの木の花はもう散っていて。


この家のおとなりの家は、友人のご両親が夏の間別荘として使われていて、
生ハムの切り方を教わったり、
自家製野菜たっぷりの柔らかトルティージャを作っていただいたり、
美味しいおやつを分けて頂いたり、
そうして
最後の日も、見送りに来てくれました。

車のお迎えが来るまでの間、友人のお父さんは
自分の畑の野菜や果物たちをひとつひとつ丁寧に紹介してくれました。

ぶどう。


みかん。


ハーブたち。


アスパラガス。


かぼちゃは日光に当てないよう包んであります。


あぁ、こんな風に、
ラ・ランブラ最後の日。。。素敵だなあ。

友人のおかあさんがぎゅっと抱きしめながら言いました。
『すぐに帰って来てね。もう10年なんて間をあけちゃだめよ!』と。

うれしい。。
ここは私の故郷なんだと本当にそう思えました。



ラ・ランブラから一番近い都市部コルドバへ友人たちに車で送ってもらい、
そこから新幹線(AVE)に乗ってマドリッドへ。

マドリッドには、ラ・ランブラの友人の1人が今住んでいて、
バカンスでお留守のその友人宅の鍵を預かり、1泊させてもらって、
翌朝の飛行機に乗る事になりました。

マドリッドでの1泊の時に食べなさいと、
友人がフラメンキン(郷土料理)のお弁当を持たせてくれました。

このお弁当の写真が今回のスペイン滞在で最後に撮った写真です。




帰国後しばらくして、
ラ・ランブラの十年来の友人でもあり、
今回の渡航や展示で色々骨を折ってくれた陶芸協会の方から、
メールが送られてきました。

『あなたがラ・ランブラを訪れた事、みんな喜んでいます。
絶対、あなたもここで楽しみ、過ごしていたことだと思います。
あなたとあなたの友人がこの街に来る事になり、
その手伝いができたこと、私はとても幸せに感じています。

さようなら。。そしてまたすぐに。』


私にとっても忘れられないこの夏となりました。
展示をするという目的にむかって
力をくれたみんなの機転、フットワーク、すべて滞りがなく
感動的ですらありました。
ほんとうに沢山の心善い人々を巻き込んで嵐は去ったよう。
嵐の後に輝く太陽。
心にはいつまでも
みんなの力で大きく膨らんだ幸せが残っています。。


今回旅に同行した友人が言います。
『いまでもすぐにビーサン履いて、あの家に帰れるような気がする。』

すぐに
すぐに
Hasta pronto


12年前、日本へ戻ってくる時はAdios(さようなら)だったけれど、
今回は、
Hasta luego(またね)の感じ。

なんだか直ぐにまた行く様な根拠のない感覚は、いまも続いています。





- END -



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