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2016.08.26 Friday

スペイン備忘録5 個展『Mitologia japonesa』

 



今回の個展の様子を紹介させてもらいますね。
 
会場は、スペインの3大窯元の1つであるコルドバ県のラ・ランブラに在ります
14世紀アラブ時代の遺跡Torreo'n del Castillo。
アラブ様式の塔の部分が改装されて美術館の展示室になっています。

このTorreo'nに隣接して、
この街の伝統工芸や陶芸エキスポの受賞作品を常設している
近代的な建物の『Museo de Ceramica 陶芸美術館』があります。
今回の個展に際しまして、
一部はこちらに収蔵して頂いている作品からも展示させて頂いて居ります。
(個展終了後、一部作品は再びこちらの美術館にて常設されますので、
今後も開館日時内でしたらいつでもご覧頂く事が出来ます。)
 
 
今回の個展開催にあたり、
ラ・ランブラ市の陶芸協会の方と打ち合わせを重ね、
各作品に多少のコメントをつけさせてもらいました。
そちらも今回邦訳致しましたので、
写真と合わせてお楽しみいただけましたら幸いです。

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『Arbol Tambor 太鼓の樹』

 
 
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『食と箸』
 



 
 
この街ラ・ランブラに住んでいたとき、ある人から尋ねられた。
『何故日本人は箸で食べるの?』
私にとってあまりに日常的で当たり前すぎるその質問に
私は上手く答える事が出来なかった。
何故なんだろう、、初めて自国の文化を考えるきっかけになった。

日本語では箸も橋も同じ発音であり、
そして古神道では同じ発音の言葉は同じ意味を持つ。

「ハシ」とはこちら側とあちら側をつなぐもののことを差す。


普段日本人が使う箸は片側が細くなっている。

そして何か特別な席では、両端ともに細くなっている箸を使う。
片端は人のため。
もう片端は神のため。
両端が細くなっている箸は神と人とをつなぐ。


日本人は箸を置く時に必ず自分と食事との間を横切るようにして置く。
人の世界と、これから頂く生き物の命の世界との結界が
この箸であるかのように。
そうしてその結界を超えるとき『いただきます』と言う言葉を発する。
それが結界を超えるための魔法の言葉ででもあるかのように。
 
 

 
 
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『無題』


 
 
最後の御子の出産によりイザナミはお隠れになった。

夫のイザナギは妻を尋ねて黄泉の国へうかがう。
イザナミは『私の姿をみてはならない』と言うが、
しかしイザナギは禁を破り、その姿を見てしまう。
その恐ろしい変わり果てた妻の姿にイザナギはその場から逃げ出す。
黄泉の国の醜女たちがその後を追う。
イザナギが桃の実をもいで投げると醜女たちはもう追っては来なかった。

地上にもどったとき、
イザナギはその身の穢れを清めようと川に入る。
禊をおこない、
その左目をすすぐとアマテラスオオミカミが、
右目をすすぐとツクヨミノミコトが、
そして最後に鼻をすすぐとスサノヲノミコトがお生まれになった。
 
 

 
 

 
 

 
 
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Mar de nubes
Mar de llanto
El año se va
Se acerca el espanto
De la balanza
Bien-Mal
Reino de la sonrisa
Reino del llanto.
 
雲海
嘆きの海
ゆく年
ちかづく恐怖
良いー悪いの計量器
微笑みの王国
嘆きの王国

詩 Antonio Duque Lara (訳 MAJO)


 
 
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『航海の護符』
 

 

学生の頃に見た映画。
詳細は忘れてしまったが、
暗い船倉に閉じ込められ波に揺られるサイの場面が印象的に記憶に残る。

そしてこの映画か、後日談のフィルムなのか、忘れてしまったが、
インタビュアーがこの映画の監督へ質問する場面も印象的だった。
『むかしは船倉にサイを入れておく事が航海の無事を保証してた、
とのことですが、この映画の中のサイには何の意味が在るのですか?』
監督答えて曰く、『何の意味もない。』

ずっと心の奥に沈んでいた船倉のサイ、と、
この言葉『何の意味もない』。



陶芸をしていていつも思う事。
土は焼いた時点で永遠の命を手に入れます。
縄文時代に作られた縄文土器が今現在も生き長らえているように。
生きているのものは土に還るという原則。
焼成した時点で、土はそこから外れて行くのです。

サイは生き物です。
護符=サイにとって、
そしてまたこの護符を必要とする人にとって、
何が自然なのか。

護符と名付けたからには、滞りや依存、執着、など魄の増幅を
助長させるようなものにしていはいけない。

『ああそうか。』と。

”陶芸”にとらわれすぎていた自分に気づいた時、
風が吹いたような気がしました。

”焼かない”という道がある。
『何の意味もない。』とは
『あなたの道をみつけなさい』ということなのだ。


この護符が生きているものであるとする限り、
永遠に縛り付けてはいけないような気がしたのです。
(だからこの作品のサイは焼成していません。
土にもどる事が出来ます。
地上のあらゆる生き物と同じ様に自然の循環に還ることができます 。)


自分に都合の良い護符を解放できた時、
初めてこの船は自ら航路を進み始める。

今はそんな気がしています。
 
ひとつの言葉を思い出しました。
”Cuando termina el camino de Santiago,
empieza tu autentico camino,?verdad?”
『このサンチャゴの巡礼の道が終った時、
あなた自身の本当の道が始まる、そうでしょう?』

私が北スペインのサンチャゴ巡礼道を歩いた時、
リエゴ・デ・アンブロスの町で出会った
白装束の巡礼者のおばあさんから言われた言葉です。


 
 
 
※今後この「航海の護符」につきましては、
この個展に当たって版画作品を特別出展して下さいました
元スタジオジブリのアニメーターMatsuo Mariko氏の手に渡り、
現在新たな企画の海を公開中です。
これより約1年ほどの制作予定期間を経て、
また新たなカタチの作品としてみなさまにご覧頂ける事と思います。
その際にはまたここおぼえがきにておしらせさせて頂きたく思って居ります。

 
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守護するのものたち
 

 
 
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2016.08.22 Monday

スペイン備忘録4 市役所

 
日本から同行の友人はこの街が初めてなので
市役所に地図をもらいに行きました。


この街に住んでいた時、市役所のサロンで絵画展を開かせて頂いたのですが
そのときに寄贈させて頂いた絵は、いまも額に入れて飾って下さっていました。


市役所の廊下で、在住時所属させてもらっていた聖歌隊の
ディレクターと遭遇!再会を喜びあいました!

市長室では現市長さんと、私が住んでいたときの元市長さんペペが
これまた偶然居合わせて居られて、
突然でしたがご挨拶させて頂く事が出来ました。
ぺぺが私のことをよくよく現市長さんにご紹介下さって、、嬉しく思いました。

街の地図を頂き、市役所をあとにすると、
すぐ裏手の小道「ドナンテス・デ・サングレ通り」へ。
私がかつて住んでいたピソ(アパート)があります。


そのすぐそばに、聖歌隊の練習場。

在住時は週に2回、ここで練習をしていました。
いまは諸事情で聖歌隊は解散してしまっていますが、、復活してほしいなあ。


そして小鳥広場を抜けて、、



今回の個展会場トレオン・デ・カスティージョ前へ。


そしてバルが集まる広場パセオに来ました。


パセオにあるいきつけのバル「ボティホ・ブランコ」。
ちょうどご主人がみえたので記念撮影にこたえてくれました^^


ボティホ・ブランコの中はすっかり改装されていて、
昔とはかなり異なる印象。
奥がレストランになっていて、昔の陶工たちの写真が飾られていました。





ちょっと小腹が空いたのでボティホ・ブランコにて、
郷土料理のタパス、エンサラディージャとサルモレホで一休み。




2016.08.22 Monday

スペイン備忘録3 老人ホーム

 
文化交流で親方の工房にいたときの友人が、
いまは街の老人ホームで働いているというので尋ねて行きました。
あいにく勤務日ではないとのことでこの日は会えなかったのですが、
ここに案内してくれた別の友人がお話を通してくれて、
老人ホームの中を見せて頂ける事になりました、



ここで、 14年前にクリスマスのボランティアのお手伝いをしました。
そのときに入居されているご夫人が私にマリア様の詩集を下さいました。
いまも大事にとってあります。。

ホーム内にはふたつのパティオがあり、
奥のパティオへ。。



奥のパティオは修道女の図書室に繋がっていて、さらに図書室の奥には
修道女たちの小さな礼拝堂があります。
施設の方のご配慮をいただき、そこへ入れて頂きました。



祭壇の写真を撮るのも少しはばかられたのですが、
許可をくださったので、天井画装飾とマリア像を写させてもらいました。






いろいろと思うところがありますが、
静ひつさのある礼拝堂と聖母子像であることにまちがいはないと感じました。

この老人ホームは昔は小学校だったそうで、
今回ここを案内してくれた友人は、ここで小学生時代を過ごしたのだそうです。
スペインも、いまは老人の人口が増え、子供が減って来ています。



2016.08.22 Monday

スペイン備忘録2 親方の工房

 
 

 


最初に訪れたのは文化交流でお世話になった親方の陶工房。
陶芸の販売の難しさはいずこも同じで、現在は陶芸のみならず、
インテリア装飾全般を扱っている。



もともとが絵付け職人ゆえに、絵画の販売も伸びて来ているそうで
たくさんのキャンバスが工房内に山積みされていた。



リゾートホテルの客室に飾るための需要など、大口の注文がある事も。
とくに絵画は大きなサイズのものの方が良く売れるとの事。

長方形にくりぬかれているキャンバスは、中央に鏡を設置するため。




陶器の売れ行きが悪いので、それを絵画が救うというのは、
日本ではあり得ないんじゃないかなあ。
ホテルはともかく、一般家庭でも
部屋にふつうに絵画やオブジェを飾ったり、
贈答品として絵画を普通の人がやり取りする文化がある故に、
絵で食べて行く事はスペインでも簡単ではないにしろ、
それでも日本とはかなり異なり、
ちゃんと需要があり市場が成り立っているのが見える。







今回の滞在は、庭に大きなネムノキのある一軒家。
家主さんのご配慮で、そこの2階部分全て使わせて頂いて居りました。
おかげさまで我が家のようにすっかり馴染んで暮らして居りました。

ご近所さんに、私の親友のいとこさんのお館がありました。
ご挨拶にうかがうと、
ネコやニワトリが沢山、一緒に住んで居られました。







そしてこのお館の前庭にはいつもガラス瓶が。。
聞けば、薬草を醗酵させて傷薬になるのだそう。
ここのお館には滞在中何度も遊びに伺わせてもらいました。





次は街巡り。
9年ぶりとあって、いろいろ変わって居りました。。



2016.08.21 Sunday

スペイン備忘録1 到着

 
今回のスペイン滞在を写真とともにメモ的に。。



出国日、早朝5時起きでぎりぎりセーフの窯出し。
窯から出たのは今回の個展に使用する作品の一部。





アエロフロートに乗るのは初めての事。
モスクワで乗り換えをするのは今回で2度目。

前回初めてモスクワで乗り換えた時は、旧ソ連が崩壊してまだまもない頃で、
空港内のキオスクやショップは全て閉鎖されており、
お手洗いの鏡のほとんどが割られ、洗面の水道もこわれて水がちょろちょろと
流れていた。。照明はほとんどなく、薄暗く閑散とした印象。。
それが、今回は一転、
ヨーロッパの有名ブランドの化粧品やらお酒やらが並び、
照明も煌々として他のヨーロッパの空港と変わりないイメージ。
バーガーキングまでありました。。

とくに空港内ショップで目を引いたのはマトリョーシカの専門店。
工房ごとに絵付け法や表情が異なって、
ゆっくりみたらほんとうに時間がかかりそうです。


ロシアは、ウラジ−ミル・メグレ著「アナスタシア」をはじめとする
『響きわたるシベリア杉シリーズ』を読んでからかなり私の中で印象が変わりました。
西ヨーロッパに追随する事をやめ、
大地に根ざした独自の路線を選びはじめたロシアには、今後注目したいと思っています。
今回少しだけ、そのロシアの大地を踏みました。

変わったといえば、かつて悪名高かったアエロフロートでしたが、
これもまた激変しており、ヨーロッパの各航空会社と大差ないサービス。
汚名返上と集客のためか、運賃が抜きん出て安いこともあり、
そしてまた、モスクワ経由(日本からスペインへは直行便がないので
乗り換え必至なのですが)でのスペイン入りは、KLMや英国航空にくらべて
格段に飛行時間が短いのもメリットです。
今後はスペインへ渡るのに、アエロフロートも選択肢に入ってくるなぁと思ったのでした。



今回はマドリッドの空港経由でアンダルシア地方へ入るのですが、
深夜マドリッド到着のため、知り合いのアパートに泊めさせていただき、
翌朝AVE(スペインの新幹線)にてコルドバまで行くことになりました。
私が今回滞在する窯元の街はコルドバ県にあります。

マドリッドの友人のアパートの窓から。


翌朝はまったくマドリッドの街を見る事なく、
そそくさとターミナルステーション、アトーチャ駅へ。
(東京だとかマドリッドだとかバルセロナだとか、
大都会苦手なんです。早く立ち去りたい。)


余談になりますが、
マドリッドのアトーチャ駅の構内のこの温室のような風景は、
幼少の頃に何度も何度も夢にでてきました。

初めて20数年前にスペインへ来た時、
何度も夢に出て来たのとそっくりなこの景色を見て、心底驚きました。
(夢の中ではデパートの屋上という設定でしたが。)
スペインとはなんだか不思議な縁で繋がっているようです。


マドリッドで今回最初のカフェ・コン・レチェ(カフェオレ)。

今回の滞在に日本から同行の友人はサンティアゴの巡礼道を歩いた経験があり、
巡礼中に憶えたスペイン語として
「ウン・カフェ・コン・レチェ、ポル・ファヴォール」というのがあるというので
この旅の初カフェ・コン・レチェの注文をお願いしました。
 駅のちょっとしたセルフサービスの店だろうと、片田舎の寂れたバルだろうと、
何処で飲んでもスペインのカフェ・コン・レチェは本当に美味しい!
スペインに来たぞ!という感じです。


さて。
AVEに乗り換えて一路懐かしきコルドバへ。
(何度かAVEには乗りましたが、何故か今回初めてのゴージャス座席でした)


マドリッドのあるカスティーリャ・イ・レオン地方(多少の高地)を抜けて、
ドン・キホーテで有名な ラ・マンチャ地方(平原)を渡り、
今回の目的地、南スペインのアンダルシア地方(荒野にオリーブ畑)へと、
風景が変わって行きます。。


コルドバ駅では陶芸協会の友人が迎えに来てくれていました。
去年日本へ遊びに来てくれた時から、約1年ぶりの再会!!

そして懐かしの窯元の街、ラ・ランブラへ。、


やってきました、というより『ただいま』という感じです。。



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